中国の迷走 2012 9 29
2012年9月28日の時事通信社のニュースには、このような記事があります。
尖閣諸島、「日本が盗んだ」 国連演説で領有権主張、中国外相
【ニューヨーク時事】中国の外相は27日、国連総会で行った一般討論演説で、
「日本が釣魚島(尖閣諸島の中国名)を
中国から盗んだ歴史的事実を変えることは絶対にできない」と述べた。
中国の外相は、尖閣諸島について、
日清戦争の終わる1895年に、
日本が「これらの島々を占拠した」とし、
当時の清朝が不平等条約によって、
強制的に尖閣諸島の領有権を日本に奪われたとの認識を示した。
(以上、引用)
この演説に、歴史的事実を加えるとすれば、
日清戦争で、中国は敗北し、日本が勝利したということです。
さて、中国は、党も政府も、犬のように吠えていますが、
これは、戦略的な思考ができないからでしょう。
もし、私が、中国の軍事指導者だったら、どう考えるか。
目標は、台湾を「台湾省」、朝鮮半島全部を「朝鮮自治区」とするでしょう。
これが、究極の目標であり、核心的利益でもあるのです。
こうした目標を念頭において、
今年の夏の「領土をめぐる騒動」を考えると、どうなるか。
結果的には、台湾と韓国を日本の影響下から引き剥がして、
確実に「台湾省」と「朝鮮自治区」という目標へ近づいたということです。
台湾は、今回の尖閣諸島をめぐる騒動で、
多数の漁船や巡視艇を尖閣諸島へ派遣し、中国よりも過激な行動に出ました。
要するに、台湾は、中国の分身として、いや忠実な部下としての行動を示しました。
韓国は、世論の主流が、元々、反日ですから、
少し工作すれば、簡単に日本から離反します。
反北朝鮮デモや反中国デモでは、全く人が集まりませんが、
反日デモならば、簡単に数十万人も集まります。
朝鮮半島全部を「朝鮮自治区」にするのは、
何としてもでも達成しなければならない目標と言えます。
韓国という存在を兵法で考えれば、どうなるか。
太平洋を川と見立てれば、韓国は、自由主義陣営が築いた「背水の陣」です。
このような陣形は、中国にとって、絶対に、つぶしておきたい陣形です。
このたびの日中韓の「領土をめぐる騒動」を利用して、
結果的には、台湾と韓国を日本の影響下から引き剥がして、
「台湾省」と「朝鮮自治区」という目標へ確実に近づいたわけで、
今、尖閣諸島をめぐって、犬のように吠えている連中は、
「戦略的思考ができない」と自ら証明しているようなものです。
もし、尖閣諸島をめぐる問題で、沈黙を守っている中国人がいるとすれば、
その人は、最も頭がよく、日本にとっては脅威になるでしょう。